やだんこ!

共通点があったりなかったりする者同士で更新するWeb同人誌です

わたしの小説の書き方

文學界7月号に掲載された村上春樹の新作短編の内容を読む前にタイトルから予想する、というのをやろうと思っていたのですが、すっかり忘れていて普通に読んじゃいました。面白かったです。きのこです。

 


この間、小説ってどんなふうに書いてるの? と人に聞かれ、うまく答えられなかったのでちょっとまとめてみました。

あくまで現在のわたしのパターンなのと、わたしはアマチュア小説家なので職業として書いてる人とは全然違い、あんまり参考にならないかもしれません。でも書いてみますね。

 


<わたしの小説の書き方1>


マチュア小説書きたちの間では、月産枚数どのくらいか(一ヶ月あたり原稿用紙換算で何枚くらい書いてるかってことです)という話が交わされることが多い気がします。


わたしは最近は1ヶ月に1本原稿用紙100枚くらいのもの書くことを目安にしています。

そこに賞の締め切りによっては短いものが加わります。たとえば10枚とか20枚とか。

150枚くらい、ないしそれ以上の感じになると1.3~1.5ヶ月くらいかける時もあります。でもばーっと書いて1ヶ月で160枚というパターンもなきにしもあらずです。


月産でいうと100枚切ってると思います。毎月そんなにうまく書けるわけではないしさぼるときもあるし、逆にめっちゃ書くときもあるので、はっきり言いにくいところです。


1ヶ月のうち、1週間から2週間はアイディア出しの期間です。うおーーーと言いながら(本当に言います)ノートに思いついたことをがりがり書いていきます。


もういいか、ってくらいまでノートにメモをし終わったらポメラで書き始めます。


ポメラで小説を書くときのペースは、平均するとたぶん1日に4000字くらいだと思いますが、書けない時はほんとに500字くらいで止める日もありますし、書けるぞって時は8000とか10000字くらい書きます。


書きあがったらパソコンに移して、印刷します。自分で校正や推敲をして、そのあと夫に見てもらい、赤字を反映させて、反映がうまくできてるかを確認して終了です。


たぶん最後の校正パートは賞に投稿している人たちだともっと軽く済ませている(たとえば自分での校正だけとか)と思います。

こないだ聞いたところでは、執筆→自分で推敲と校正→完成、という人がいました。

わたしは、執筆→自分で推敲と校正→夫が校正→校正を反映させたものにミスがないか確認→完成 なので結構細かくやってる方かもしれません。

なぜチェックを細かくしているかというとわたしは可愛くいうとおっちょこちょい、可愛いでごまかさずにいうとADHDなので、わりあい誤字脱字が多いからです。

 

 

<わたしの小説の書き方2>


ネタ出しについてもうちょい詳しく書きます。


ネタ出しの前段階にネタ拾いというものがあるような気がしています。


そもそものネタをどこから拾ってくるかといったら日常のぜんぶなので(これもたぶん人によって違うところだと思います)、特にネタ帳とかは作っていません。たまーにiPhoneのメモに書くことがあるくらいです。

ネタ集めの段階では頭の中で整理している感じ。


ただわたしはチャットノベルも書くので、そっちは結構明確にネタ拾いをします。

ホラーものが多いからです。ホラーはネタ先行なので、ネタ拾いに怖い話を読んだり投稿先のサイトの作品を読んだりしています。どんなシチュエーションが怖いのかとか流行り物をチェックする感じです。あとあんまり被らないようにするという意味もあります。


ネタ出しは前述のとおり、1週間から2週間机に向かって唸ったり笑ったりしながらやります。

楽しいです。


飽きないようにネタ出しのやり方を都度変えています。

たとえば一年半くらい前に書いた小説は、新橋のエクセルシオールでいかしてる服装の人を見つけたので、布地の模様モデルという話になりました。

あたらしいドレッシング

http://yokaikinoko.blog.fc2.com/blog-entry-63.html


寿司が食べたかったので寿司の話を書いたりとかっていうのもあります(これはウェブにはあげてない)。不純な理由です。


やだんこ!メンバーとラインをしていて、浴槽にトマトが落ちていたら怖いよね、という話になったことから書いた小説もあります。

セミコロンが(あった)

http://yokaikinoko.blog.fc2.com/blog-entry-116.html


人間の暗黒面を描きたい、とか、人の憎悪が膨らむ様子を描きたい、という人の心の動き系から入るパターンはあまりないです。

ものとか気になる事柄をきっかけに書いていることがほとんどです(これも人によって全然違うところだと思います)。

 

 

<小説を書きたいのに書けなくて悩んでいる人へ>


お前は何様だよコーナーです。友人から最近よく相談されるので設けてみました。


書ける時と書けない時があると思います。書ける時に書ければいいので、焦らないで頑張ってください。いや、頑張らなくていいです。リラックスです。


途中で投げ出しちゃう人は、最後まで書ききる体験を積んだらいいと思います。下手でもくそでもいいのでとにかく書ききると、達成感が出てきたり、意外と面白い部分があって驚いたりできるような気がします。


わたしは小さい頃からお話とか小説の類を書いていましたし、大学でも創作を専攻していましたが、100枚以上の作品を書けるようになったのは27歳くらいからでした。

それまで10枚とか30枚くらいまでが限界だったのですが、なんか急にはっと書けるようになりました。そういうものかもしれません。


偉そうでごめんね。一緒にゆっくり頑張りましょう。

 

 

(きのこ)